“it's too late”のPV撮影

 LINDBERGにもPV(プロモーション・ビデオ)というものがたくさんある。デビュー当時から、いろいろなタイプのPVを撮ってきた。いくつかのPVの中にはLDやビデオに入っているものもあるので、見た人も多いと思う。PVとは言っても、ミニ映画みたいなものだから、かなりの制作費がかかるわけだけど、意外とTVでも流れる機会が少ないんだよね。それがとても残念だったりする。歌番組ではやはりPVより生が見たいしね。流れるとすればCD-TVのような番組でしか流れない。それもほんとワンカットね。せっかく作ったのにさぁ〜って思うよね。全部見せて〜って思うよね。しかしそれがテなのかも・・・。最近はPVを収録したものを発売する事が普通 になってきたからね。

そんなわけで、今回はラストPVについて触れてみようかな。
みんなはLINDBERGのPVの中でどれがいちばん好きなんだろう。そういえばそんなランキングもFLIGHT(会報)でやってみればよかった。
シングルでも作られていないものもあるよね。デビュー曲「ROUTE 246」も無いね。残念〜〜〜〜! ...かと思えば「VOICE OF ANGEL」のようにアルバム曲で作られたものもある。
PVってカメラマンや監督が違うだけで、ずいぶん違った映像になって、とても興味深いものだよね。PVの中には、メンバーが他のアーティストのPVを見ていて「これを作った監督にお願いしたい!」と指名をして制作したものもあるんだヨ。


今回は最後のシングルとなった「it's too late」のPV撮影の様子をちょっとお見せしちゃおう。

いろいろなスケジュールの合間をぬっての撮影だったため、この日ですべて撮り終えなければならなかったんだ。そのためかなりの強行スケジュールだった。
7月某日、夜明け前に都内を出発して、撮影地となる海岸までひた走る。暑い真夏のいち日。ロケ班が捜しておいてくれたポイントに行っては、ワンシーンごとに撮影が進んでいく。それは陽が落ちるまで続いた。

この曲はちょっとせつない。PV撮影の時にはスタジオでも外でも、その曲を流しながら撮影をするんだけど、撮影現場の海岸でこの曲が流れ出した時には、ウッ......とせつなさがこみ上げてきたよ。空の色や湿った風が、なんともいえなく雰囲気を盛り上げてくれたからね。

 
   

 とても小さな駅。マキが、赤いワーゲンのバンに乗ってメンバーを迎えに来た。小さな駅の改札からメンバーが降りてくる。笑顔で迎えるマキ。メンバーが車に乗り込みチェリーが運転席に...。みんなが揃った所で車は走り出す。
こうしてLINDBERGってスタートしたんだよなぁ・・・って感じたシーンだった。

最後のPVという事もあって、曲の歌詞にリンクするというよりは、LINDBERGの歴史にリンクしている雰囲気に仕上がっている。最後、赤いバンはトンネルを抜けて走り去っていく・・・。
この写 真を見て「あれ・・・」って思った人もいるかな。そう...最後のFLIGHTの裏表紙にも使ったPHOTOは、このPV撮りの時のものなんだ。PV撮りのラストに撮影されたシーン。結局このシーンはPVには使われなかったけどね。

高台に座って海を見下ろしている4人の姿は、みんなにはどんな風に映るんだろう・・・。